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by reina917
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*ホストマザーとのお別れ*


昨夜は1時前に寝たわりに、朝5時には目が覚めてしまった。ホストマザーが仕事に行く前にお別れをちゃんと言いたかったからだ。
いくらなんでも5時に起きてウロウロしてても早すぎる、ホストマザーが家を出るのは7時だ。ベッドの中でグズグズしながら、ホストマザーが支度をしている物音を聞いていた。支度が終わった頃に部屋から出ればいいだろう、そう思って部屋で考え事をしながら時間が経つのを待っていた。
6時過ぎる頃には支度が終わったようで、物音が静かになったのを見計らい、部屋から出て「おはよう。」と挨拶をした。ワタシも出発の準備をしなくては行けないのだ。化粧品や、ドライヤーや、今着ているパジャマでさえもスーツケースにしまわないといけない。
「ワタシもバスルーム使ってもいい?」そう聞いてからゆっくり支度を始めた。シャワーを浴びるのはホストマザーが出かけてからで良いだろう。コーヒーを飲みながらテレビの天気予報をチェックしつつ、ダイニングテーブルで、今日の手荷物を確認していた。
航空券とパスポート、現金に携帯電話。。そのうちホストマザーがコートを手にしてダイニングにやって来た。「もう行くの?」そう聞くワタシにホストマザーは「そうよ、そろそろ出る時間だわ。」と言った。ダイニングテーブルを立ち、ホストマザーに「本当にいろいろお世話になって・・・感謝しています。」とお礼を伝えた。「あなたは良い生徒だったわ。我が家に来てくれてありがとう。マルタで充実した日々を過ごせたならいいけど。今度はご主人と一緒にいらっしゃい。待ってるわ。また会えるわよね。」我慢していたけど涙がまたあふれてしまった。彼女と毎晩食事の時は、日々の出来事を話した。色んなことを教えてもらい、笑いあった。彼女がいなければワタシはロクな成果もあげられずマルタを後にしていただろう。彼女へ感謝で胸が一杯だった。
「そうですね、また会えますよ。マルタにまたきますから。。」涙がこぼれる。彼女は笑顔だった。
ワタシはいつものように「Take care,see you.」と言い、答えるように彼女は微笑んで玄関を出て行った。


ホストマザーが家を出てから、本格的に支度を始めた。迎えの車が来るのは10時半だ。今は7時だからゆっくり支度をして忘れ物がないかを確認しよう。シャワーを浴び、リサに電話をした。木曜の夜に彼女とわかれたきりで、ちゃんと挨拶できなかったので、一言お礼をいいたかったのだ。彼女のフライトの時間は朝8時だからまだ電話がつながるだろう。
電話の向こうで彼女は思いのほか元気そうだった。「ワタシやっぱり別れる時、号泣してしまいましたよ。朝から泣いて体力使っちゃいました。」彼女はそう言っていたけど、声は以前の彼女と違って、どこか吹っ切れているような声だった。
「リサさんの存在にどれだけ助けられたことか、本当にお世話になりっぱなしで、、ありがとうございました。」そう言うと、彼女も同じようにワタシに礼を言ってくれた。異国で同じ国の人間の存在がどれだけ心強いか、彼女が教えてくれたのだ。
お互いの旅の無事を祈り合いワタシ達は電話を切った。

スーツケースの鍵を閉める前に、最後にパソコンでホローにメールを送ろうと思った。昨日、カレとちゃんと挨拶できずに分かれてしまったのが心残りだったのだ。カレが良いクラスメートであったこと、カレから学ぶことがたくさんあり感謝していること、それから元気な赤ちゃんが産まれることを祈っていると、つたない英語でメールを送った。返事は期待してない、読んでくれればそれでいいや、と思った。

一通り準備が終わり、忘れ物がないかを部屋中確認して周り、時計を見ると10時20分だ。もうスグこの家を出るのだ、見送りをされなくて本当に良かった。一人でこの家を出られて良かった。見送りなんてされたらきちんとメイクをしたのが涙で台無しになってしまう。玄関のブザーが鳴る。迎えの車が来たのだ。ワタシはいつものように、家中の電気を消して、いつものように使ったコップをシンクに置いた。そして初めて家の鍵を持たずに玄関を後にした。

*ホストマザーとのお別れ*_b0038991_2134302.jpg

by reina917 | 2009-02-14 21:32